あけましておめでとうございます。お客様や商社の皆様、サプライヤーの皆様、中村留をご支援いただいている多くの皆様方に、昨年を通して大変お世話になったことに心より感謝申し上げます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
2024年を振り返って
新製品である「NT-Flex」をJIMTOFで初お披露目して、多くのお客様に実機を見て喜んで頂けたことが記憶に残っています。「100種類の製品を、わずかなスペースで」というコンセプトを持つ、奥行き1.38mとコンパクトな機械ながら高い加工能力があるのが特徴の機械です。これまで開拓できていなかったφ38以下のバーワークという新規市場を開拓する重要な製品です。JIMTOFに出してお客様に見せたいという想いで多くの部署が一緒に課題解決をして、出展することが出来ました。社員の方が「本当にNT-Flexを出展して良かったです」と呟いていたことが印象的でした。
MAGI 2階 正式稼働について
MAGIの2階正式稼働に至るまで、多くの皆様にご協力いただきましたこと、心より感謝申し上げます。正直なところ、AGVの本格稼働は中村留の歴史上初めての取り組みであり、短時間停止をどこまで減らせるかといった、自動化に伴うリスクへの対応が大きな課題でした。そのため、正式稼働に至るまで、通常よりも長めのテスト期間を設け、徹底的に短時間停止を解決しました。そして、ラインがスムーズに稼働し始めた際には、関係者の皆様の表情が明るくみえたのがとても印象的でした。
ユニット生産を導入することで、ユニット単位で完成品を検査し、品質の高いユニットと本機の組み立てを並行して行う体制を整えました。これにより、リードタイムの短縮が期待されます。また、納期・品質・コストの各面でより高い水準の機械を提供することが可能となり、結果として多くの現場での負担軽減につながるものと確信しています。今後も全社一丸となって協力し、さらなる改善と発展を目指していきます。
お客様との交流
昨年も多くのお客様と交流する機会に恵まれました。アメリカのお客様の中には、航空機部品の最大手企業がいらっしゃり、展示会でお会いした際に、中村留の複合旋盤を導入いただいたことで、これまで悩まれていた品質管理に関するトラブルが解消されたとのお話をいただきました。その結果、「留の機械がなければ生産ができない」とまでおっしゃっていただき、その日のうちにアメリカ国内で追加の発注もいただきました。このように当社を信頼し、ファンになってくださるお客様を増やし、一緒に成長していくことの重要性を改めて実感しました。
日本国内でもありがたいことに「中村留の複合加工機で工程をまとめてみたい」とお声がけしていただく機会が増えております。中村留では1台1台、1社1社のお客様を大事にする、お客様には「機械を売るのではなく、買っていただく」という気持ちで機械をお届けしております。工程をまとめて、手放れをよくすることの効果は大変大きいですが、お客様にとっても弊社にとってもチャレンジです。コンパクトで使いやすいシングルタレットの新製品AS-200はまさに複合加工の最初の1台として最適な機械でもあります。このような新製品を契機にして、一緒にお客様と伴走して現場の負担を削り、留さんを選んで良かったと言っていただくお客様がどんどん増えるように社員一同尽力をしていきます。
今後、皆で成し遂げたいこと
やはり部署の壁を超えてどうやって課題を共有し、早期に解決するかが今年は益々重要になってくると思います。昨年も皆で協力して粘って粘って頂いた受注や困難な技術的な課題を共有して解決した事例がありました。
このような案件や課題の共有と解決を皆でどんどん増やしていきます。いつも社員の皆様に伝えている言葉ですが、『課題は伸びしろ』です。やはり1人で解決できないことは皆で解決するからこそ、大きな進歩が生まれます。私達が成長できれば、さらに多くの現場の負担を削ることができます。
難しいと感じた課題こそ皆で共有し解決して、今年も現場の負担を削りまくる1年にしたいと思います。より多くのお客様の現場に貢献できるように前進していきます。一緒にものづくりを楽しみましょう。本年もよろしくお願いいたします。
中村留精密工業株式会社
代表取締役社長
中村匠吾(まるさん)